講演研修 登壇
2025年8月9日(土)福岡県民フォーラムにて登壇します。
20250729

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エンストしたのは、魂のほうでした。
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病室でノートを開いた日、
私はたぶん、「未来」の種を、ひと粒だけ蒔いていたんだと思います。
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「病は気から」なんて、軽々しく言うけれどね。
そんな簡単に“気”なんか、立て直せるわけがないんです。
だって、体がしんどければ気持ちは沈むし、
気持ちが沈めば前向きになんて、とても無理。
なのに、自分で自分にダメ出しして、
がんばれないことにまた落ち込んで──
もう、詰んでるじゃんって話ですよ。
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それに、もうひとつ言わせてもらうと。
病気って、なったからといって、
ハイ完治!ってなる人のほうが珍しい。
だいたいは一生のつきあいになるものです。
再発しないように気を付けて、
仕事も、食事も、人生も、全部まるっと含めて、
気持ちと生活に折り合いをつけながら、
“自分なり”のペースで暮らしていく工夫が必要になってくる。
言いかえると、病気は「私の生活をぶち壊した敵」じゃなくて、
「この先の私を考えるための先生」みたいなもんです。
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だから私は、こう呼ぶようにしました。
闘病じゃなくて──問う病。
病気は、戦いを挑んでくるんじゃなくて、
こっちの体が、こっちの魂に問いかけてきてるんです。
たとえばね、体を車だとしたらですよ、
メンテナンスもせずにぶっ飛ばして、
エンストした瞬間に「おい、なんで止まるんだ!」ってキレるのは、
ちょっとズレてる気がするじゃないですか。
車だって言いますよ。
──このままじゃ危ないよ!
待って!一回、止まって!
そろそろオイルも換えて!って。
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私の場合、“止まる”ってのは、
売店で買った大学ノートに、気持ちを書きなぐることでした。
誰に見せるでもなく、
ぐちゃぐちゃな言葉をぶつけていくうちに、
気づけばそれは「夢ノート」になっていた。
「こんな自分になりたい」
「こういう毎日を送りたい」
夢も強みもないと思っていたのに、
書くたびに、“未来の糸口”がぴょん、と顔を出す。
あの瞬間の感覚は、いまでも忘れられません。
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そんな話を、8月9日の県民フォーラムで
お話しさせていただきます。
テーマは「CKD(慢性腎臓病)」──。
もちろん、食事の工夫の話もします。
けれど、私が本当に伝えたいのは、
病気と“うまく付き合う”ための暮らしの知恵と、
「あなたにしか見つけられない、問いの答え」のこと。
当日お配りする資料には、
あの頃の私が人生を変えるきっかけになった“5つの質問”を載せました。
誰でも無料で参加できます。
どうか一人でも多くの方が、
あのノートのように、自分の言葉で未来を動かす時間を持てますように。
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【参加無料】
県民のための公開講座「誰でもなりうる CKD〜無症状から透析治療まで〜」
📅 2025年8月9日(土)13:30〜16:00
📍エルガーラホール8階 大ホール
🧾 申し込みはこちら →https://www.fukuoka.med.or.jp/kenmin/event/koukai_kouza.html
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追伸。
ちなみにその渾身のワークシート、できあがりました。
病棟で作った夢ノートが原型です。 ぜひ、会場で受け取って頂けたら嬉しいです。
